就職活動、真っ只中の皆さん、お疲れ様です!「面接でどうすれば印象に残るんだろう…」「ライバルに差をつけたい!」そんな悩みを抱えていませんか?この記事を読めば、ありきたりな自己PRから一歩抜け出し、面接官の記憶に強烈なインパクトを残すためのヒントが見つかります。さらに、良かれと思ってやったことが命取りになりかねない、現代の就活ならではの落とし穴についても赤裸々に語ります。ぜひ、あなたの就活の武器にしてください!
【この記事の見どころ5段階評価】
- 伝説の面接テクニック度:★★★★★
- ライバルの衝撃度:★★★★★
- SNS時代の教訓度:★★★★★
就活は究極の「目立ったもん勝ち」!
結論から言いましょう。多くの学生を一度に選考する就活の面接は、「目立ったもん勝ち」です。これは私が自身の就職活動と、後に三井住友銀行で面接官を務めた経験から得た、揺るぎない真実です。
私が就活をしていた当時、メガバンクの面接会場は、まさに戦場でした。広い会場に100人、200人もの就活生がずらりと並び、時間になるとリクルーターが現れて名前を呼び、2畳ほどの小さなブースに案内されて面接が始まる。そんな光景が日常でした。
この状況で、面接官の記憶に残るにはどうすればいいでしょうか?マニュアル通りの完璧な回答をしても、その他大勢に埋もれてしまいます。大切なのは、「お、こいつは何か違うな」と思わせる勇気と工夫なのです。
忘れられないライバル、学ランとハチマキの衝撃
「目立ったもん勝ち」を確信した、忘れられない出来事があります。それは、野村證券の面接会場でのことでした。4月1日、会場には約400人の就活生が集まり、独特の緊張感が漂っていました。
名前を呼ばれ、学生が立ち上がる。その中に、ひときわ異彩を放つ人物がいたのです。なんと、学ランにハチマキを締めた、応援団風の出で立ちの学生でした!
彼の名前が呼ばれた瞬間、普通の学生なら「はい」と返事をして立ち上がりますよね。しかし、彼は違いました。「オォッス!」と野太い声を発し、応援団特有の姿勢のまま、駆け足で面接官のもとへ向かっていったのです。
まるで「笑ってはいけない面接」を見ているかのようでした。周りの学生たちが緊張でガチガチになっている中で、彼のその姿はあまりにも強烈でした。その時、私は直感的に「負けた…」と思いました。そして同時に、「ここまで突き抜けたら、逆に受かるのかもしれない」と感じたのです。
【豆知識】「目立つ」ことの本質とは?
ただ奇抜な格好をすれば良いというわけではありません。この応援団の学生は、おそらく自身の「応援団で培ったリーダーシップや精神力」という強みを、最も効果的に表現する方法としてあのスタイルを選んだのでしょう。大切なのは、自分の強みや個性を、相手に最も伝わる形でプレゼンテーションすること。これが「良い目立ち方」の極意です。
私が実践した「面接室をスタジオに変える」という奇策
応援団の彼に衝撃を受けた私は、「自分も何かやらねば!」と決意しました。見た目は黒髪短髪、ジェルでガチガチに固めた、少々いかついスタイル。しかし、中身で勝負です。
私の武器は、学生時代のスポーツジムでのアルバイト経験でした。ただのインストラクターではなく、大勢のお客様の前で音楽に合わせてバーベルエクササイズを指導する「ボディパンプ」というスタジオレッスンを担当していたのです。
そして迎えた三井住友銀行の面接。面接官から「学生時代に力を入れたことは何ですか?」という定番の質問が飛んできます。
「はい、スポーツジムでインストラクターのアルバイトをしておりました。特にお客様の前でレッスンを行うスタジオインストラクターに力を入れていました」
「へえ、どんな感じなの?」と面接官が興味を示した瞬間、私はチャンスを逃しませんでした。
「百聞は一見に如かず、です。今ここで、少しだけ実演してもよろしいでしょうか?」
周りに100人以上の就活生がいる、音も筒抜けの簡易ブースです。しかし、私はためらいませんでした。スマホから洋楽をガンガンに流し、本番さながらのレッスンを始めたのです!
「はい、皆さんこんにちは!まずは肩を大きく回して、肩甲骨を意識しましょう!これが基本のセットポジションです!」
大音量の音楽と私の声に、隣のブースはもちろん、会場中がざわつきました。最初は1対1だった面接官が、途中から「なんだなんだ?」と3人に増えていました。その瞬間、「来た!風はこちらに吹いている!」と確信しましたね。このビッグウェーブに乗るしかない、と。
結果、このパフォーマンスは絶大な効果を発揮し、面接の評価は非常に高かったようです。当初志望していたリテール部門から、より人気のある総合職へ志望を変更した際も、リテール部門の担当者から2時間も引き止められるほどでした。
【実録】面接官は見た!就活生のやってはいけないNG行動
さて、ここまでは私の成功体験をお話ししました。しかし、話はこれで終わりません。時は巡り、私が三井住友銀行に入社して4年目、今度は面接官として就活生と向き合う立場になった時の話です。これは、皆さんが絶対にやってはいけないことに関する、本当にあった怖い話です。
恐怖の電話と「みん就」書き込み事件
ある日、採用チームの後輩から一本の電話がかかってきました。「ひろまさん、大変です。『みん就』に書かれてますよ!」。
「みん就(みんなの就職活動日記)」は、就活生なら誰もが知る情報交換サイトです。恐る恐るその掲示板を見に行くと、信じられない書き込みがありました。
「今日は三井住友銀行でひろまさんという方が面接官でした。最後の逆質問で、聞いてもいないのに週末のプライベートな話などをたくさんしてくれて、とても有意義な時間でした!たぶん通ったと思います!」
…怒りで頭が真っ白になりました。その日、私が面接した女性は一人だけ。名前も顔も、話した内容も鮮明に覚えています。そして何より、私は彼女を落とすつもりだったのですから!
なぜ、そんな書き込みが生まれたのか?
その女子学生は、面接の序盤から「広告研究会で新聞の購読者を増やす企画を…」と話しており、どう考えても広告業界志望なのは明らかでした。「なぜ金融なの?」と聞いても、「お金の面で人を支えたい」という、あまりにも薄っぺらい答えが返ってくるだけ。
正直、面接も終盤は少し疲れてしまい、不合格を前提に形式的な逆質問の時間に移りました。彼女から「銀行員の方は土日って何をしているんですか?」と聞かれたのです。
彼女があまり勉強熱心なタイプに見えなかったので、少し意地悪な気持ちもあったかもしれません。「銀行員は常に勉強が必要で大変だよ。まあ、息抜きにデートとかもするけどね」くらいの、ごくありふれた世間話をしただけでした。
それが、掲示板では「面接官が私に興味津々で、プライベートな話をたくさんしてくれた」という、とんでもないストーリーに変換されていたのです。しかも「通ったと思う」という一文付きで。
この一件で、私は採用チームの上層部に顛末書を提出する羽目になりました。どんな面接をしたのか、学生に合格を匂わせるような発言はなかったか、事細かに報告書を作成し、平謝りするしかありませんでした。本当に、胃が痛くなる思いでした。
【豆知識】就活情報サイトの正しい使い方
「みん就」などの就活サイトは、企業研究や選考プロセスの情報収集に非常に役立ちます。しかし、匿名の掲示板はあくまで玉石混交。情報を鵜呑みにするのは危険です。そして最も重要なのは、自分が書き込む際のマナー。面接官の名前や、個人が特定できるような具体的な会話の内容を書き込むことは、守秘義務の観点からも絶対にNGです。企業側は、あなたが思っている以上によく見ています。
まとめ:就活を成功に導く2つの鉄則
私の波乱万丈な体験談から、皆さんに学んでほしいことは2つあります。
鉄則1:勇気を持って「自分らしさ」をアピールしよう!
マニュアル通りの受け答えでは、大勢の中に埋もれてしまいます。あなたの経験、個性、情熱を、どうすれば最も効果的に伝えられるか考えてみてください。スポーツジムの経験があるならレッスンをしてみせる、応援団ならその気迫を見せる。それは、あなたにしかできない最高の自己PRです。もちろん、企業の文化や求める人物像からかけ離れた「悪目立ち」は禁物ですよ!
鉄則2:オンラインでの言動には細心の注意を!
あなたの何気ない一言が、どこでどう見られているか分かりません。特に匿名掲示板への書き込みは、良かれと思った内容でも、事実と異なる形で拡散されたり、採用担当者の目に留まって評価を下げたりするリスクを伴います。学生は無邪気に人を刺してくる、と肝に銘じた私の経験を、ぜひ反面教師にしてください。
就職活動は大変ですが、自分という商品を企業に売り込む、最高のプレゼンテーションの場でもあります。この記事が、皆さんの成功の一助となれば幸いです。頑張ってください!
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