今回は、大人気ゲーム『ゼルダの伝説』シリーズの壮大な歴史や設定について、「ざっくり解説」されているYouTube動画のトランスクリプトを元に、その膨大な物語の核心部分をギュッと凝縮してご紹介します!
この動画では、『ゼルダの伝説』シリーズを貫くトライフォースを巡る物語、歴史が大きく分岐する『時のオカリナ』の重要性、マスターソードや時の神殿といった象徴的なアイテムや場所の秘密、ゼルダ姫を影で支えるインパやシーカー族の役割、そしてゲーム内に登場する古代文字や様々な乗り物の歴史まで、多岐にわたるテーマが分かりやすく解説されています。ブレワイ(ブレス オブ ザ ワイルド)から入った人も、長年のファンも、きっと新たな発見があるはずです!
壮大なハイラルの歴史:全てはトライフォースから始まった
『ゼルダの伝説』、通称「ゼルダ史」や「ハイラル史」と呼ばれるこの物語は、何万年にもわたる壮大な歴史を持っています。その根幹にあるのは、触れた者の願いを叶える究極の力「トライフォース」をめぐる争いの歴史と言えるでしょう。
物語の中心には、女神ハイリアの血を引くゼルダ姫、勇者の魂を持つリンク、そして大魔王ガノン(ガノンドロフ)がいます。多くの場合、この3者がトライフォースに関わる形で物語が展開していきます。
豆知識:トライフォースとは?
世界を創造した三柱の女神(ディン、ネール、フロル)が残した、力・知恵・勇気を司る3つの三角形からなる聖なる遺物です。願いを叶える力を持つ一方で、善悪を判断しないため、悪しき者の手に渡ると世界を破滅させる危険も孕んでいます。壊すと世界の理が崩壊してしまうため、壊すこともできない、まさに世界の根幹をなす存在なのです。
このトライフォースが地上にもたらされた起源を描いたのが『スカイウォードソード』(スカウォ)です。そして、トライフォースと世界を託された女神ハイリアの生まれ変わりが、ゼルダ姫なのです。
歴史の分岐点:『時のオカリナ』
長い歴史の中で、最も重要な分岐点が訪れます。それが『時のオカリナ』(時オカ)です。この作品での出来事を境に、ゼルダ史は3つの異なる世界線へと分岐していきます。
- 敗北した世界線:リンクがガノンドロフに敗北し、トライフォースが奪われてしまった世界。この歴史は『神々のトライフォース』や初代『ゼルダの伝説』、『リンクの冒険』へと繋がっていきます。
- 勝利した世界線(子供時代):ガノンドロフに勝利した後、リンクが子供時代に戻った世界。リンクはゼルダ姫にガノンドロフの危険性を伝え、ハイラルを去ります。この先が『ムジュラの仮面』や『トワイライトプリンセス』、『4つの剣+』などに繋がります。
- 勝利した世界線(大人時代/リンク不在):ガノンドロフは倒されたものの、リンクが子供時代に帰ってしまい、勇者が不在となった世界。後にガノンドロフが復活し、世界が海底に沈んでしまいます。これが『風のタクト』、『夢幻の砂時計』、『大地の汽笛』へと続く歴史です。
いやはや、複雑ですね!でも、この分岐を知っていると、各作品の繋がりが見えてきて、より深く物語を楽しめますよ。
『ブレス オブ ザ ワイルド』の位置づけは?
では、最新作(※記事作成時点)の『ブレス オブ ザ ワイルド』(ブレワイ)は、この複雑な歴史のどこに位置するのでしょうか? 公式によると、ブレワイは特定の分岐点の先にあるのではなく、「すべての歴史の遥か未来」にある、ある意味でリセットされた新しいゼルダとして位置づけられているようです。どの歴史の可能性も内包している、とも言えるかもしれませんね。
聖地への鍵:時の神殿とマスターソード
シリーズを象徴する場所といえば「時の神殿」、そしてアイテムといえば「マスターソード」でしょう。この二つは密接に関係しています。
時の神殿:時代を越える聖域
『時のオカリナ』において、時の神殿はトライフォースが眠る「聖地」への唯一の入り口がある場所でした。そして、その入り口を開く鍵こそがマスターソードだったのです。
しかし、リンクがマスターソードを引き抜いたことで聖地への扉が開かれ、その隙にガノンドロフが侵入。力のトライフォースを手に入れ、聖地を魔界へと変貌させてしまいました。この結果、ハイラル城や城下町はガノンドロフに支配されることになります。ブレワイでハイラル城が厄災ガノンに乗っ取られる展開も、この時オカの流れを踏襲していると言えるかもしれませんね。
他の作品ではどうでしょう?
- 『スカイウォードソード』:時オカより古い時代。時空を行き来する「時の扉」がある場所として登場しますが、すでに廃墟となっています。
- 『トワイライトプリンセス』:時オカより後の時代。こちらも廃墟と化していますが、「時の扉」を通じて過去の美しい姿を見ることができます。マスターソードを台座に挿すと、奥へと進む道が開かれます。
意外にも廃墟として登場することが多い時の神殿。共通しているのは「時間」に関わる特別な場所であるということでしょうか。ブレワイでは、巨大な女神像が中央に安置され、王国の祭事に使われていた神聖な場所として描かれていますね。
マスターソード:退魔の聖剣、その誕生秘話
魔を封じる力を持つ「退魔の剣」、マスターソード。多くの作品でリンクが手にするこの剣の誕生を描いたのが『スカイウォードソード』です。
その昔、女神ハイリアが魔族から人々を守るため、大地の女神像に安置した「女神の剣」。その剣には精霊ファイが宿っており、勇者として選ばれたリンクを導きます。リンクは冒険の中で3つの聖なる炎によって女神の剣を鍛え上げ、最後に女神の祝福を受けることで、完全なマスターソードが誕生するのです!
豆知識:剣ビームの起源
マスターソードを天にかざすと光の力を放つ「スカイウォード」という技。これがシリーズお馴染みの「剣ビーム」の元祖だそうです。体力満タンの時に剣からビームが出るのは、この光の力を集めていたからなんですね!納得!
スカウォの最後、魔族の根源である「終焉の者」をマスターソードに封印した後、精霊ファイは役目を終え、剣の中で長い眠りにつきます。その際、ファイは初めて自分の中に芽生えた「感謝」の気持ちをリンクに伝えるのです。もしかしたら、マスターソードが悪しき者に触れることを許さないのは、今も眠るファイがマスターを選んでいるからなのかもしれませんね。ブレワイでゼルダ姫が「マスターソードの声が聞こえるか」と尋ねるシーンがありますが、ファイのことを思い出すと、より感慨深いものがあります。
ゼルダ姫を支える影:インパとシーカー族
ゼルダ姫のそばには、常に彼女を支え、導く存在がいます。それがインパであり、彼女が属するシーカー族です。
インパ:ゼルダ姫の守護者にして導き手
シリーズお馴染みのキャラクター、インパ。その名前は「伝える(impart)」に由来すると言われる通り、多くの作品で歴史や伝承をリンクに伝え、導く役割を担っています。
多くはゼルダ姫の乳母や護衛として登場します。
- 『時のオカリナ』:たくましい女性戦士として登場。ゼルダ姫をガノンドロフの襲撃から守り、後に「闇の賢者」として覚醒します。カカリコ村の出身という設定はブレワイにも繋がりますね。
- 『スカイウォードソード』:ゼルダ姫に献身的に仕える姿が描かれますが、ラストには驚きの真実が!個人的にはベスト・インパです!
- 『トワイライトプリンセス』:インパルという老婆として登場。忘れられた里で、天空の使者を待ち続けています。
- 『ブレス オブ ザ ワイルド』:約120歳の老婆として、カカリコ村の長老を務めます。元々はハイラル城の執政補佐官だったようです。
どの作品でも共通しているのは、ハイラル王家、特にゼルダ姫に対する絶対的な忠誠心です。その背景には、彼女が「シーカー族」であるという事実が大きく関わっています。
シーカー族:ハイラルを影から支えた一族
赤い瞳、尖った耳、白髪(シリーズにより差異あり)が特徴的なシーカー族。古来より女神ハイリアに仕え、その末裔であるハイラル王家を影から支えてきた一族です。
ブレワイでは、1万年前には非常に高度な技術を持ち、神獣やガーディアン、シーカーストーンといった遺物を開発して王家の繁栄を支えていたことが語られます。しかし、その強大すぎる力を恐れたハイラル王によって技術の破棄を命じられ、追放されてしまいます。
この追放により、シーカー族は分裂します。
- 王家に忠誠を誓う派閥:命令に従い技術を捨て、カカリコ村などでひっそりと暮らすインパのような人々。
- 王家を見限った過激派:王家への恨みから闇に堕ち、厄災ガノンを信奉する暗殺集団「イーガ団」を結成。
- 技術を密かに研究し続けた派閥:プルアやロベリーなど。
また、シーカー族には「王国の影」として暗殺などの汚い仕事も請け負ってきた闇の歴史も存在します。『時のオカリナ』の「闇の神殿」は、その負の歴史を象徴する場所でした。ハイラル王家の光と影、その影の部分を一身に引き受けてきたのがシーカー族だったのかもしれません。
ハイラルの言語学:古代文字の秘密を解き明かす
ゼルダの世界観を深めている要素の一つが、ゲーム内に登場する独自の文字です。ブレワイでも、ハイリア文字やシーカー文字が様々な場所に刻まれていますよね。実はこれ、ちゃんと解読できるんです!
シリーズの歴史を紐解くと…
- 『神々のトライフォース』:象形文字のような古いハイリア文字が登場(解読にはアイテムが必要)。
- 『時のオカリナ』:看板などに書かれたハイリア文字が登場。なんと日本語のひらがなに対応しています!ゲルド族が使うゲルド文字はアルファベット対応でした。
- 『風のタクト』:古代ハイリア文字が登場。こちらはカタカナと数字に対応。時オカのものより少し読みやすいかも?
- 『トワイライトプリンセス』以降:アルファベットに対応した新しいハイリア文字が登場。ブレワイで使われているのも、この流れを汲む文字(神トラ2形式)です。
ブレワイのカカリコ村にある掛け軸には「シーカー」と書かれていたり、パン屋の日記にはエイプリルフールネタのような内容が書かれていたりするそうです。すごい作り込み!
解読チャレンジ!:シーカー文字
ブレワイの祠やシーカーストーンに刻まれているシーカー文字もアルファベットに対応しています。例えば、古代球をはめ込む台座には「POCKET」と書かれているとか。意外と直球な単語が多いみたいですよ!
独自の文字は、ハイラルが私たちとは違う文化を持つ世界であることを強く印象づけてくれますね。
冒険の相棒たち:楽器と乗り物の歴史をたどる
ゼルダの冒険に彩りを添えるのが、様々な楽器や乗り物たちです。
心に響くメロディ:歴代の楽器
楽器は、謎を解いたり、イベントを進めたり、人々の心を通わせたりと、シリーズを通して重要な役割を果たしてきました。
- 笛:初代『ゼルダの伝説』から登場。敵を弱体化させたり、隠されたダンジョンを見つけたり。スーパーマリオ3のワープ笛と同じ音なのは有名な話!
- オカリナ:『神々のトライフォース』で登場。『時のオカリナ』ではタイトルにもなり、実際に演奏して様々な効果を発揮できるように。
- 竪琴(ハープ):『ふしぎの木の実』や『スカイウォードソード』で登場。スカウォの女神のハープは、時オカでシークが持っていたものと同じという繋がりも!
- タクト(指揮棒):『風のタクト』で登場。風を操ったり、賢者を覚醒させたり。メドリやまことの覚醒シーンは涙なしには見られません!
- 遠吠え:『トワイライトプリンセス』では、狼リンクの遠吠えが楽器の役割を果たしました。
- 大地の笛:『大地の汽笛』で登場。DSのマイクに息を吹き込んで演奏…したのですが、感度が悪くて酸欠になった人も多いのでは?(笑)
大地を駆け、空を舞う:騎乗・乗り物
広大なハイラルを冒険するには、乗り物の存在が欠かせません。
- いかだ:ファミコン版から登場。初期はイベント用でしたが、『風のタクト』では帆船となり、自由に大海原を冒険できるように!
- 動物たち:『ふしぎの木の実』ではクマのムッシュ(飛べる!)、カンガルーのリッキー、トカゲのモーシュに乗れました。ブレワイでもシカやクマに乗れますね。
- 馬(エポナ):『時のオカリナ』で初登場したリンクの愛馬。颯爽とハイラルを駆け抜ける姿は最高です!ブレワイの馬宿の看板ロゴは、伝説の馬エポナに由来する馬具メーカー「エポナ社」のものだとか。
- ロフトバード:『スカイウォードソード』に登場した巨大な鳥。リンクの相棒は赤いロフトバードで、これは伝説の勇者が乗っていたとされる貴重な種。ハイリアの盾やハイラル王家の紋章に描かれている鳥のデザインは、このロフトバードが元になっています。
ブレワイの世界を彩る要素:カカリコ村、ハテノ砦、古代の三龍、そしてボコブリン!?
ブレワイの世界をより深く知るために、いくつかのキーワードを見ていきましょう。
カカリコ村:二面性を持つ隠れ里
多くのシリーズ作品に登場するカカリコ村。名前の由来はフランス語のニワトリの鳴き声(ココリコ)らしく、実際にどのカカリコ村にもニワトリ(コッコ)が登場します。ブレワイでは和風の隠れ里としてデザインされていますが、過去作ではどこか退廃的な雰囲気や二面性を持つ村として描かれることが多かったです。近くに墓地があることが多いのも特徴ですね。
ハテノ砦の奇跡:絶望の中の希望
ブレワイで語られる100年前の大厄災。その際、ハイラル城から逃げ延びた人々が最後の抵抗を見せたのがハテノ砦です。決して堅牢とは言えない砦で、ガーディアンの大群を退けたのは、まさに奇跡でした。双子山という地形、そしてリンクとゼルダ姫の奮闘があったからこそ成し遂げられた防衛戦だったのです。その跡地を見ると、当時の激戦が偲ばれますね。
古代の三龍:ハイラルの自然を司る精霊
ブレワイでハイラルの空を雄大に舞う、ネルドラ(氷)、フロドラ(雷)、オルドラ(炎)の三龍。その元ネタと思われるのが『スカイウォードソード』に登場した古代の三龍、ラネール、フィローネ、オルディンです。彼らは女神ハイリアから各地方の守護を任された精霊でした。ブレワイの龍たちも、いにしえの精霊の末裔なのかもしれません。
ボコブリン:憎めない?雑魚モンスターの歴史
ブレワイで至る所にいるボコブリン。実は彼ら(ブリン類)も神話の時代から存在する、歴史の古い魔物なんです!
- 初期はブタっぽい見た目の「モリブリン」。
- 『時のオカリナ』で人間に近い姿に。
- 『風のタクト』でついに「ボコブリン」が初登場!見張りをしたり、武器を奪ったりと、ブレワイに近い動きを見せています。
- 『トワイライトプリンセス』ではイノシシに乗る「ブルブリン」が登場。キングブルブリンとの橋の上の一騎打ちはシリーズ屈指の名シーン!
- 『スカイウォードソード』では様々な種類のボコブリンが登場。腐れボコブリンはトラウマレベル…。
ブレワイでは、ご飯を食べたり、狩りをしたり、雨宿りしたりと、妙に人間くさい生活を送っていますよね。こうして歴史を知ると、ただの雑魚敵にも愛着が湧いてきませんか?
ゼルダの伝説、その深淵なる世界へ
いかがでしたでしょうか? 今回は、YouTubeの解説動画トランスクリプトを元に、『ゼルダの伝説』シリーズの壮大な歴史や設定の一部を駆け足でご紹介しました。
この動画(そしてこの記事)を観るメリット:
- シリーズ全体の壮大な物語の繋がりが見えてくる!
- ブレワイに散りばめられた過去作へのオマージュや設定に気づき、より深く楽しめる!
- これまで未プレイだった過去の名作にも興味が湧いてくるかも!
もちろん、ここで紹介できたのは膨大なゼルダ史のほんの一部です。しかし、これらの知識は、あなたのハイラルでの冒険を、より豊かで感慨深いものにしてくれるはずです。『ゼルダの伝説』という、何世代にもわたって愛される物語の深淵に、ぜひあなたも触れてみてください!続編への期待も高まりますね!
この動画を見るべきか? 評価:
- ゼルダファン度:★★★★★
- ブレワイ考察深めたい度:★★★★★
- シリーズ入門したい度:★★★★☆
ぜひ元動画もチェックして、ハイラルの歴史をさらに深く探求してみてください!
コメント