日本にいると「アメリカ人はお金持ち」というイメージがあるかもしれません。しかし、現実は非常に厳しく、多くのアメリカ国民が経済的な困難に直面しています。特に若年層の貯金がない状況は深刻です。
「アメリカでの生活は本当に豊かなのか?」その疑問に答えるべく、最新のデータと現地の実情を元に、知られざるアメリカの経済格差と生活のリアルを解説します。
見どころ
本記事を読むことで、アメリカ経済の現状に対する固定観念を覆すことができます。彼らの生活の厳しさを知ることで、日本の社会や個人のファイナンスについて再考するきっかけになるでしょう。また、動画で紹介された実践的な英会話表現も学ぶことができます。
- 衝撃的なデータによる現状把握:★★★★★
- アメリカ社会のリアルな実態:★★★★☆
- 異文化理解と日本人との価値観比較:★★★★☆
アメリカ人の貯金事情:想像を超える「ゼロ」の現実
驚くべきことに、ある調査ではアメリカ国民の約40%が銀行口座に250ドル(約37,500円※)以下しか保有していないという結果が出ています。さらに深刻なデータもあり、別の調査では50%のアメリカ人が500ドル(約75,000円※)もないとされています。
この金額で何ができるでしょうか?アメリカでは、歯医者に行くだけで500ドルから1,000ドルかかることがあります。
もし盲腸などの緊急手術が必要になったら、この貯金では全く太刀打ちできません。この数字は、多くの国民が経済的な崖っぷちに立たされていることを示しています。
知ってましたか?アメリカでは「3ヶ月から6ヶ月分の生活費をカバーできる貯金」を持つのが理想とされています。しかし、最新の調査では、この理想に届かない、または全く貯金をしていない人が増加しているのです。
特に深刻なZ世代の貯金格差
貯金のない状況は、若い世代、特にZ世代(13歳から28歳の若者)で顕著です。以下のデータをご覧ください。
- Z世代:34%が全く貯金なし
- ミレニアル世代:28%が貯金なし
- X世代:24%が貯金なし
- ベビーブーマー世代:16%が貯金なし
上の世代に比べて、若い世代になるほど貯金がない人の割合が増えています。これは、物価の高騰や、学費ローン(Student Loan)の支払いなど、様々な経済的要因が絡み合っている結果と言えるでしょう。
アメリカの雇用環境の厳しさ:リスク高すぎる転職・移住
日本のような「一度雇用したらなかなか解雇できない」社会とは違い、アメリカの雇用制度は非常に流動的です。これは「何かと理由をつけて解雇にできる」社会だということです。
動画内でも、仕事のために他州へ引っ越したにもかかわらず、数日で解雇になってしまうという事例が紹介されていました。視聴者から「仕事が見つかったらニューヨークから引っ越せば?」というアドバイスがあったそうですが、これは非常にリスクの高い行為だと解説されています。
安定した職を得たと思っても、すぐに状況が変わる可能性がある。これが、アメリカで貯金が底をつきやすい一因でもあります。常に次の職を探す、あるいは現在の職を失うリスクに晒されているのです。
最低賃金で生活は可能か?
テキサス州やジョージア州、アラバマ州など、最低賃金が時給7ドル(約1,050円※)の州も存在します。もちろん、他の州ではもっと高い場所もありますが、この賃金で家族を養い、生活していくのは至難の業です。
動画では、最低限の生活費しか払えず、家賃の支払いが常に1ヶ月遅れ、電気代の支払いを止めざるを得ないという、非常に苦しい実情が語られています。クレジットカードも支払い期日を過ぎてしまい、借金を抱えながら生活しているのです。
日米の「高時給」に対する認識の違い: かつて日本のメディアでは「寿司職人になれば年収1000万円」「ドッグウォーカーで時給3000円」など、アメリカでの高収入が強調されました。しかし、時給が高ければ、その分、家賃や物価も高いため、最終的には「プラスマイナスゼロ」になることが多いのです。時給21ドル(約3,150円※)であっても、アメリカでは困窮する可能性があることを忘れてはいけません。
クレジットカードと借金で成り立つライフスタイル
「アメリカ人=お金持ち」というイメージが強いのは、彼らが「人生一度きり」と考えて、お金の余裕がなくても旅行ややりたいことに借金をしてでもお金を使う人が多いからです。
日本では「旅行をする=お金と時間の余裕がある」と認識されますが、アメリカでは多額のクレジットカードの借金を抱えながら旅行を楽しむ人も少なくありません。あなたが渋谷で見かけたアメリカ人旅行客も、もしかしたら高額なクレカの借金に苦しんでいるかもしれないのです。この借金に頼るライフスタイルが、一般国民の貯金を難しくしています。
「子供おじさん・おばさん」の増加
かつてアメリカでは、大人になってから親と同居することは好ましくないとされていました。しかし、コロナ禍以降の物価と家賃の高騰により、状況は一変しました。現在、25歳から34歳の若者の19%〜20%が親と同居していると言われています。
これは彼らが働きたくないからではなく、経済的な理由から独立した生活を送るのが困難になっている、という社会のひずみを表しています。
今日から使える英会話表現をマスターしよう!
動画の中で、今の苦しい状況を表現するのにぴったりの英会話表現が登場しました。ぜひ、覚えておきましょう。
- I feel very lost.(私はとても途方に暮れている。)
- I am lost.(道に迷った時に使う)とは違い、I feel lostは、「道に迷った」という比喩的な意味で使われます。人生の方向性を見失ったり、どうしたらいいか分からず「途方に暮れている」「くれている」という精神的な状態を表します。
例えば、「I feel very lost every month when I have to pay $2,000 for rent.」(毎月2000ドルの家賃を払うたびに、本当に途方に暮れた気持ちになる。)このように、経済的な苦悩を表現するのにも使えます。



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