スーパーやコンビニ、カルディなどで手軽に買える市販キムチを一気に食べ比べ。
単なる「おいしい・まずい」の話ではなく、「ご飯用なのか」「つまみ向きなのか」「料理に使うと映えるのか」までかなり突っ込んで語られているのがポイントです。
見どころ評価(★5段階)
- バランス型キムチの基準がはっきり分かる:★★★★★
- 「辛さ・甘さ・酸味」の違いが体感で理解できる:★★★★☆
- 変わり種キムチの活用アイデアが広がる:★★★★☆
動画の概要とキムチ選びの前提
動画では、料理研究家たちが視聴者から募集した「市販キムチのおすすめ」を中心に、多数のキムチを並べてブラインドではないものの、かなり正直に評価していました。
軸になっているのは、定番の「牛角キムチ」や「こくうま」、本場系の「チョンカキムチ」、そしてカルディ系の変わり種キムチたちです。そこに「ご飯がススム」系の甘めキムチ、カクテキ、モズクや長いもなどのアレンジ商品が加わって、味の方向性がかなり細かく比較されています。
出演者たちは、単に「好み」を語るだけでなく、調味料のバランスやうま味調味料の強さ、魚介だしの奥行き、酸味の出方などにも突っ込んでコメントしていました。キムチを「ご飯のお供」兼「料理の素材」として見ている視点が特徴的です。
豆知識: 市販キムチの多くは、発酵を抑えて「酸っぱくなり過ぎない」ように設計されています。一方で本場韓国系は、輸送中も発酵が進む前提で作られているため、時間がたつほど酸味が強くなる傾向があります。
基準となる「バランス型」キムチ。
こくうま
まず最初に登場したのが、出演者全員が「うちの冷蔵庫の基準」として挙げていたこくうまキムチです。甘過ぎず、酸っぱ過ぎず、辛さの中にコクとうま味がしっかりあると評価されていました。
うま味調味料(アミノ酸)が入っていることも正直に触れた上で、「それでもバランスの良さは別格」という位置付けです。動画内でも「Aプラス級」「いつも食べている基準」と表現されており、他のキムチを評価する際の物差しになっていました。
普段の食卓で「まず1個だけ選ぶならどれか。」という視点なら、こくうまを買っておけば大きく外すことはない、というメッセージが読み取れます。
チョンカキムチ
次に比較されたのがチョンカキムチです。本場韓国発酵、キム君マーク付きという本場感の強い商品ですが、動画内の評価は意外にも「そこまで酸っぱくなく、きちんと甘さもある」でした。
韓国好きの視聴者がイメージするような「酸味ゴリゴリの本場キムチ」とは少し違い、こくうまより酸味は立ちつつも、日常のご飯と合わせやすいバランスに仕上がっているというコメントです。
出演者の評価も高く、「こくうまが棚に並んでいても、その日の気分でチョンカを手に取る。」というニュアンスで語られていました。気分で甘めと酸味強めを使い分けたい人には、非常に分かりやすい2本柱になっています。
本場系・発酵強めキムチの評価
本場韓国キムチ
チョンカブランドの別商品として登場した「本場韓国キムチ」は、見た目こそ似ているものの、評価は一気に辛口になっていました。
- 水分が多く朝漬けっぽい。
- うま味調味料が強過ぎて、わざとらしさが残る。
- 漬物とキムチの中間のような印象で、リピートしづらい。
同じメーカー、同じマークなのに、原料(大根やカキエキスなど)が違うだけで、ここまで印象が変わるのか、というのがこのパートの面白いポイントです。「値段が安い代わりに、だし系やエビなどの原料を削ってうま味調味料で補っているのでは。」という推測も語られていました。
エビ入りつぼキムチなどの通好み商品
カルディのエビ入りつぼキムチのような商品も登場しました。ツボ型容器でしっかり発酵させた本格派ですが、出演者の評価は割れています。
深い味わいと発酵感を評価する一方で、「えぐみ」「甘味の弱さ」によって、一般的なキムチ慣れした舌にはやや難易度が高いというコメントでした。自宅で普段から本場発酵系を食べている人ならハマるが、多数派にとってはB評価前後という立ち位置です。
甘口系・子供向けキムチのリアルな評価
ご飯が進むキムチ
名前のインパクトが強い「ご飯が進むキムチ」も登場しました。りんごやカツオ出汁を効かせた甘口で、辛いものが苦手な子供でも食べやすい設計です。
しかし、試食の評価は「単体で食べると、口の中がもったりしてしまう。」というものが中心でした。タレがドロドロしており、キムチというより「ご飯に乗せる甘辛おかず」という印象が強かったようです。
キムチを「料理の具」「おつまみ」として求めている人には物足りない一方で、「辛さが苦手だけど、なんとなくキムチっぽいものを食べたい家庭」にはマッチする、という住み分けが見えてきます。
梅干しキムチや長いもキムチなどの変わり種
カルディの梅干しキムチや長いもキムチといった変わり種もテーブルに並びました。梅干しキムチは、蜂蜜梅タイプが苦手な出演者からかなり厳しい評価を受けています。
長いもキムチは「長いも自体はうまいが、味付けが甘過ぎる。」という評価でした。素材のポテンシャルは高いが、調味の方向性が人を選ぶ、という典型例として紹介されています。
関連情報: 変わり種キムチは、そのまま食べるよりも、サラダや冷製パスタ、チーズトッピングなど「別料理の具」として使うと評価が一段上がることが多いです。動画でも「モズクキムチをご飯のお供として使うとクセになる」というコメントがありました。
出演者が選んだベスト3とその理由
1位候補「陳建一キムチ」。
今回の動画で最も強いインパクトを残したのが、芸人ちんさん監修の「陳さんキムチ」でした。出演者が「この辛さを求めていた。」「今日帰りに買って帰りたい。」とまで言い切るほどの高評価です。
- 辛さがしっかり立っている。
- 辛いだけではなく、後から来るうま味が強い。
- 酒のつまみとしても、ご飯のお供としても成立する。
唯一の弱点として、「かなり辛いので万人受けはしない。」という点が挙げられていました。料理に使う場合は、辛さが立ち過ぎて他の素材を殺してしまう可能性があるため、使いどころを選ぶ必要があります。
安定の「こくうま」と「チョンカ」、そしてモズクキムチ。
総括として発表されたベスト3では、出演者ごとに多少の差はあるものの、概ね以下の3軸に収束していました。
- こくうま
- チョンカキムチ
- モズクキムチ、あるいは陳さんキムチ
こくうまとチョンカは「日々のご飯用」。モズクや陳さんのキムチは「変化球として冷蔵庫に入れておきたい1品」として評価されています。特にモズクキムチは「キムチというより、モズクに焼肉のタレを入れたような感覚。」と評され、ご飯に乗せたり冷ややっこにかけたりと、アレンジ用途の広さが印象的でした。
キムチ選びの実践ステップ
1 冷蔵庫の中の役割を決める
まずは「家に置くキムチの役割」を決めることが重要です。基準は次の3つです。
- ご飯のお供メインなら、こくうまやチョンカなどバランス型。
- お酒のつまみ重視なら、ちんさんキムチや半キムチのような辛さと香りが強いもの。
- アレンジ料理用なら、モズクキムチや長いもキムチなど変わり種。
役割を決めておけば、「なんとなく安いから」という理由で選んで後悔するリスクを減らせます。
2 ラベルの「うま味」と「酸味」を意識して選ぶ
動画では、うま味調味料の使い過ぎで「漬物っぽい」「わざとらしい」と感じてしまう商品もありました。購入時には、原材料表示の「アミノ酸等」「エキス類」の多さや、パッケージの「本場発酵」「熟成」「フルーティーな甘さ」などの文言を読み比べると、自分の好みにかなり近づけます。
辛いものが好きなら「韓国素材100%」や「本場直輸入」の表記を試してみるのも一案です。ただし、動画のように必ずしも「韓国直だからおいしい」とは限らない点には注意が必要です。
3 フードロスを避ける量の選び方
動画を見ていると色々試したくなりますが、キムチは発酵が進むと味が大きく変わります。初めて買う銘柄は、少量パックから試すことをおすすめします。
まずはこくうまやチョンカのような基準商品を1つ決め、そこに1つだけ変わり種を足すくらいのペースでローテーションするのが現実的です。気に入ったものが見つかったら、大容量パックに切り替えればよいでしょう。



コメント