森岡毅氏が解き明かす!変化の時代を勝ち抜く思考法:マーケティング、メディア、そして沖縄新テーマパーク「ジャングリア」の全貌

森岡毅氏が解き明かす!変化の時代を勝ち抜く思考法:マーケティング、メディア、そして沖縄新テーマパーク「ジャングリア」の全貌 インタビュー

現代社会は政治も経済もメディアも、まさに激動の時代。そんな変化の激しい今、稀代のマーケター・森岡毅氏は世の中をどう見ているのでしょうか?トランプ政権の可能性からSNSの本質、テレビやYouTubeといったメディアの未来、そして自身が手がける沖縄の新テーマパーク「ジャングリア」まで、森岡氏の最新の思考に迫ります。

この記事では、森岡氏の鋭い洞察と、ヒットを生み出し続けるマーケティング戦略の核心を、分かりやすく解説していきます。明日から役立つヒントが満載です!

森岡毅氏が斬る!現代社会とメディア、そしてマーケティングの本質

今回のインタビューでは、刀CEOの森岡毅さんをお迎えし、目まぐるしく変わる世の中の動きから、ご自身の新著、そして壮大なプロジェクトである沖縄の新テーマパーク「ジャングリア」について、深くお話を伺いました。森岡さんの言葉には、変化の本質を見抜き、未来を切り開くための力強いヒントが詰まっています。さあ、森岡さんの思考の世界へ一緒に飛び込んでみましょう!

トランプ再選?マーケターが見る政治の裏側と「ディール」の本質

まず話題は、世界が注目するアメリカの政治動向、特にトランプ氏の存在について。森岡氏は、トランプ氏を「ディール(取引)をしてくる人」と分析します。大きく出て相手を揺さぶり、狙った落としどころに着地させる。これはビジネス交渉術でも使われる手法だそうです。特に、予測可能な道を歩んできたエリート層は、予測不能な動き(アンプレディクタブル)に弱い。トランプ氏はこの心理を巧みに利用している、と森岡氏は指摘します。

しかし、森岡さんは「トランプ政権は4年間。あまりビビらなくていい」とも語ります。なぜなら、世界の消費者の本能は変わらないから。大切なのは、トランプ政権が何を重視し、どこを取りに来るのか、その「利害関係の核心」を見極め、日本として適切なディールを準備すること。表面的な言動に一喜一憂するのではなく、本質を見抜く冷静な視点が求められているのですね。安倍元首相が上手くやったように、日本が彼らにとっての「ハードディール」の優先順位から外れるような外交手腕が重要になってくるでしょう。

豆知識:アンプレディクタブル戦略とは?
相手の予測を超える行動を取ることで、相手を混乱させ、交渉や競争を有利に進める戦略のこと。ビジネスだけでなく、政治やスポーツなど様々な場面で見られます。森岡氏がUSJ時代に上司から学んだ「アンプレディクタブルを操れ」という教えは、まさにこの戦略の重要性を示しています。

なぜSNSにハマる?「井戸端会議の本能」と情報過多時代の歩き方

次に、私たちの生活に欠かせなくなったSNSについて。森岡氏は、SNSの普及が人々の「認められたい」「自分は特別だと思いたい」という根源的な欲求(インサイト)を刺激していると分析します。特に、社会の中で報われていないと感じる層は、「あなただけが知っている」系の情報、いわゆる陰謀論などに惹かれやすい。これは、自分が特別な情報を知っていると思うことで、自己肯定感を満たそうとする心理が働くからだそうです。うーん、なんだか耳が痛い話かもしれませんね…。

森岡氏はこの現象を「井戸端会議の本能」と表現します。人間は集団の中で自分の立ち位置を確認せずにはいられない生き物。SNSは、その本能をテクノロジーで増幅させた「世界規模の巨大な井戸端会議」だというのです。だから、つい気になって見てしまうし、「いいね!」やフォロワー数を気にしてしまう…。しかし森岡氏は、「SNSが人を幸せにするとは思わない」と断言します。人と繋がることでストレスが増える側面もあるからです。

では、どうすればいいのでしょうか?森岡氏は、情報が偏るリスクを指摘しつつ、大切なのは「バランス」だと言います。外食ばかりだと栄養が偏るように、好きな情報、心地よい情報ばかりに触れていると、思考も偏ってしまう。家で食べる(必ずしも美味しくはないかもしれないけれど)バランスの取れた食事のように、多様な情報源に触れ、自分で判断する力を養うことが、この情報過多時代を生き抜く鍵となりそうです。

人間の本能は大きく3つに分けられると森岡さんは言います。

  • 情報を求める本能:知りたい、好奇心を満たしたいという欲求。ニュースや学びなどがこれにあたります。
  • 娯楽を求める本能:楽しみたい、暇を潰したいという欲求。映画、音楽、スポーツ、ゲームなどです。
  • 井戸端会議の本能:集団内での自分の立ち位置を確認・向上させたい欲求。SNSへの参加意欲は主にここから来ます。

これらの本能のどれを満たすビジネスなのか、そして自分はどの本能を満たすために時間を使っているのか、一度立ち止まって考えてみるのも良いかもしれませんね。

テレビはオワコン?否!森岡流「メディア改革論」とコンテンツの未来

「オールドメディア」とも揶揄されるテレビ。しかし森岡氏は、テレビには他のメディアにはない独自の価値と社会的役割があり、未来はある、と考えています。その鍵は「コンテンツを作る能力」にあると。

森岡氏が指摘するのは、テレビ局が長年、番組制作を外部の制作会社に依存しすぎてきたこと。これが、テレビ局自身のコンテンツ創造力を弱めてしまったのではないか、と分析します。たしかに、最近のフジテレビの動きなども、こうした構造的な課題と無関係ではないのかもしれません。

では、テレビはどう変わるべきなのか?森岡氏は、人間の脳が物事を「大きなカテゴリー」から選ぶ性質に着目します。「8チャンネルを見る」のではなく、「ニュースが見たい」「ドラマが見たい」「バラエティが見たい」というカテゴリーで選ぶ時代になっている、と。アメリカでは既にニュース専門、スポーツ専門といったカテゴリー別のチャンネルが主流です。

この流れの中でテレビが生き残る道は、「テレビ局」ではなく「コンテンツ・クリエーション・プロダクション」として、得意な領域で圧倒的に質の高いコンテンツを生み出すこと。例えば、報道・情報系コンテンツでは、信頼性と取材力を活かし、当たり障りのない自主規制を乗り越え、視聴者が本当に「知りたい」と思う情報を提供すること。娯楽系コンテンツでも、豊富なリソースを活かしてプロダクションバリューの高い、面白い番組を作ること。TBSがドラマに注力しているような動きは、まさにこの方向性と言えるでしょう。総合百貨店ではなく、特定の分野で突き抜けた「専門店」になることが求められているのです。

なるほど!:メディアの未来は「専門店化」へ?
森岡氏の分析は、メディア業界全体の未来を示唆しています。YouTubeもテレビも、プラットフォームの垣根を越えた「コンテンツ勝負」の時代へ。消費者はチャンネルではなく、面白い「コンテンツブランド」を求めて移動します。Pivotのような特定の分野(ビジネス・経済)で「知りたい」と「楽しみたい」を融合させる戦略は、まさにこの流れを捉えたものと言えるかもしれません。

テレビ vs YouTube:マーケターはどう使い分けるべきか?

では、マーケターはテレビとYouTubeをどう使い分ければ良いのでしょうか?森岡氏は、「目的別に何でも使いこなす」ことが重要だと語ります。どちらか一方を盲信するのではなく、それぞれの特性を理解し、戦略的に組み合わせる視点が不可欠です。

確かに、若年層へのリーチ効率ではYouTubeに軍配が上がることが多いでしょう。1インプレッションあたりの獲得効率はYouTubeの方が高いという分析結果もあるそうです。検索からの流入や、よりターゲットを絞ったコミュニケーションが可能な点もYouTubeの強みです。

しかし、テレビにも依然として大きな価値があります。特に、幅広い層へのリーチや、ブランドの信頼性・権威性を高めたい場合には、テレビの影響力は無視できません。例えば、テーマパークのようなマス向けの商材や、特定のシニア層にリーチしたい場合など、テレビが最適な選択肢となるケースはまだまだ多いのです。

結局のところ、テレビもYouTubeも、競争の本質はプラットフォームではなく「コンテンツの質」にある、と森岡氏は繰り返します。視聴者は面白いコンテンツ、価値あるコンテンツを求めて移動するだけ。だからこそ、マーケターは媒体の特性を見極めつつ、最も効果的なコンテンツを届けられる場所を選ぶ必要があるのです。

ヒットを生む「コンセプト」の神髄とは?森岡氏の新著を読み解く

ここからは、森岡さんの新著『確率思考の戦略論(実践編) USJ、沖縄テーマパーク、ヒットを生む「確率思考」』の内容に踏み込みます。この本で繰り返し強調されるのが「コンセプト」の重要性です。でも、よく聞く「コンセプト」って、一体何なのでしょうか?

「コンセプト」と「マーケティングコンセプト」は違う?USJ再建の秘話

森岡氏は、「コンセプト」と「マーケティングコンセプト」を明確に区別します。

まず「コンセプト」とは、消費者の脳が、ある対象(商品やブランド)について様々な情報を受け取り、解釈しまとめた結果、最終的に作り出す「意味」や「概念」のこと。これは消費者の頭の中に生まれるものであり、マーケターが直接コントロールすることはできません。ピボットさんで言えば、「知りたいと楽しみたいを融合したビジネスメディア」といったイメージが、視聴者の頭の中に作られる「コンセプト」です。

一方、「マーケティングコンセプト」とは、消費者の脳に望ましい「コンセプト(=ブランド)」を作ってもらうために、マーケターが意図的に設計し、発信する「情報」のこと。広告のキャッチコピーやクリエイティブなどがこれにあたります。

多くのマーケターが陥りがちなのが、この二つの違いを理解せず、いきなりマーケティングコンセプト(発信する情報)を作ろうとしてしまうこと。重要なのは、まず「消費者の頭の中にどんなコンセプト(ブランド)を形成してほしいか」を明確に設計することだと森岡氏は強調します。

例えば、USJ再建の際、森岡氏が目指したのは「行ったら確実に楽しませてくれる」という「鉄板感」というコンセプト(ブランド)を消費者の頭の中に作ることでした。なぜなら、テーマパーク選びで消費者が最も重視するのは「裏切られない安心感」だと見抜いたからです。

そして、この「鉄板感」というブランドイメージを形成させるために、森岡氏たちが打ち出したマーケティングコンセプトが「世界最高をお届けしたい」というメッセージでした。「世界最高です」と断言するのではなく、「お届けしたい」という謙虚な姿勢で伝える。さらに、スティーブン・スピルバーグ氏に「Wow!(すごい!)」と言ってもらうCMを制作(撮影時、スピルバーグ氏が超ご機嫌斜めだったという裏話も!)。これらの情報を繰り返し発信することで、「USJは世界レベルのすごい体験を提供しようと頑張っているパークなんだ」という「鉄板感」のあるブランドイメージが、消費者の頭の中に徐々に形成されていったのです。

ポイント:マーケティングとは、消費者の脳という名の画家に、望む絵(ブランドイメージ)を描いてもらうための技術。そのためには、どんな情報(マーケティングコンセプト)を、どんな角度から伝えれば、その絵が描かれるのかを逆算して考える必要があるのです。「言いたいこと」を言うのではなく、「相手にどう受け取ってほしいか」から設計することが肝心なのですね。

強いコンセプトは「消費者理解が10割」!“凡人・狂人憑依”の極意

では、どうすれば消費者の心に響く、強いコンセプト(目指すべきブランドイメージ)を作れるのでしょうか?森岡氏は「強いコンセプトは消費者理解が全て。9割じゃない、10割です」と断言します。そして、そのための独自の手法として「凡人・狂人憑依」を紹介しています。

これは、まず「凡人」、つまりそのカテゴリーの平均的な消費者に憑依(なりきる)することから始めます。彼らと同じ行動をし、同じ目線で物事を見て、何に喜び、何に悩み、何につまずいているのかを徹底的に観察し、メモを取り続ける。初心を忘れないうちに、感じたこと、疑問に思ったことを全て記録することが重要だそうです。

次に、「狂人」、つまりそのカテゴリーに異常なほど熱中している人、平均の10倍、100倍の時間やお金を費やすような熱狂的なファンに憑依します。彼らがなぜそこまで夢中になるのか?その行動を突き動かしている根源的な欲求、つまり「本能」は何かを探るのです。狂人の行動原理を理解することで、人間が持つ普遍的な本能のありかが見えてくると言います。

そして最後に、凡人と狂人の間にある「ギャップ」に着目します。狂人を突き動かしている本能は、実は凡人の中にも眠っているはず。ただ、まだ覚醒していないだけ。その眠っている本能を呼び覚ますようなコンセプトやマーケティングメッセージを開発できれば、それは多くの人の心を掴む「ヒット」につながる、というわけです。

  • 凡人に憑依:市場の大多数を占める平均的な消費者のニーズやインサイト、未充足な欲求を理解する。
  • 狂人に憑依:熱狂的なファン(ヘビーユーザー)を突き動かす根源的な本能や価値観を理解する。
  • 両者のギャップからヒットの種を見つける:凡人の中に眠る本能を刺激し、行動を喚起するコンセプトを開発する。

森岡氏自身、この手法を実践するために、膨大な時間を消費者理解に費やしているそうです。ショートスリーパー(3~4時間睡眠!)という特性もあるそうですが、それ以上に「どこまでやるべきか」という覚悟とコミットメントの問題だと語ります。付け焼き刃のインタビューやアンケートだけでは、本能レベルの深い理解には到底たどり着けない。この徹底的な消費者理解こそが、森岡氏の成功の源泉なのかもしれませんね。あなたなら、どんな「凡人」と「狂人」に憑依してみますか?

沖縄から世界へ!新テーマパーク「ジャングリア」誕生秘話と“パワーバカンス”

最後に、森岡さんが情熱を注ぐ一大プロジェクト、2025年夏に沖縄北部で開業予定の新テーマパーク「JUNGLIA(ジャングリア)」について伺いました。10年以上の歳月と、幾多の困難を乗り越えて実現にこぎつけたこのプロジェクト。そのコンセプトと魅力に迫ります。

なぜ沖縄にテーマパーク?狙いは「旅行の本能」への訴求

「なぜ沖縄にテーマパークなのか?」誰もが抱くこの疑問に対し、森岡氏は明確な答えを持っています。それは、単なるテーマパークを作るのではなく、「沖縄旅行の体験価値そのものを高める装置」を作るためだと。

沖縄を訪れる人の多くは、人生で大切な人(家族、恋人、友人)とめちゃくちゃ盛り上がりたい、記憶に残る最高の旅行にしたい、と考えています。しかし、都市部にあるような既存のテーマパークと同じものを作っても、わざわざ沖縄で訪れる理由にはなりにくい。そこで森岡氏が狙ったのは、テーマパークの楽しさに加え、「旅行で満たしたい本能」に深く刺さる体験を提供することでした。

コンセプトは「パワーバカンス」!贅沢・興奮・解放感が生む新体験

ジャングリアが掲げるマーケティングコンセプトは「Power Vacance!! from JUNGLIA」。都会では決して味わえない、沖縄・やんばるの大自然の中で、人間の本能を揺さぶる3つの要素を凝縮した体験を提供します。

  • 贅沢(Luxury):単なる高級さではなく、やんばるの大自然に抱かれたラグジュアリー体験。美しい景色の中で特別な食事を楽しんだり、ゆったりとした時間を過ごしたり。これは「自分は価値ある存在だ」と確認したいという、旅における潜在的な欲求(贅沢の本能)に応えるものです。
  • 興奮(Excitement):日常を忘れ、はっちゃけたい!という願望に応える、記憶に焼き付くようなスリリングな体験。等身大の恐竜に本気で追いかけられたり(!)、気球に乗って絶景を楽しんだり、大自然と一体になる興奮が待っています。子供向けの怖くない恐竜とのふれあいエリアも用意されるなど、幅広い層が楽しめる工夫も。
  • 解放感(Liberation):どこまでも広がる青い空と、亜熱帯の生命力あふれる緑。やんばるの雄大な自然に全身で浸ることで得られる、究極の開放感。インフィニティスパからの絶景など、日常のストレスから解き放たれるような体験が散りばめられています。

これら「贅沢」「興奮」「解放感」が単独で存在するのではなく、互いに掛け合わさり、ここでしか味わえない唯一無二の「パワーバカンス」を生み出す。それがジャングリアの目指す世界です。元々ゴルフ場だった土地を利用し、木を一本も切らず、むしろ3万本植樹するなど、自然との共生にも徹底的にこだわっています。

注目ポイント:ジャングリアは単なるアトラクションの集合体ではありません。沖縄旅行という特別な体験の中で、「贅沢したい」「興奮したい」「解放されたい」という人間の根源的な欲求(本能)を満たすことを徹底的に計算し、設計された「体験装置」なのです。沖縄の新たな魅力となり、地域経済にも貢献することが期待されます。

森岡さんは「立てるのが目的じゃない。多くの方に喜んでいただいて、この事業を持続可能にしていくことが成功だ」と語ります。その熱い想いが詰まったジャングリアの開業が、今から待ち遠しいですね!

森岡氏の思考から明日への活力を得る

今回の森岡毅さんのインタビューは、変化の激しい現代を生き抜くための思考法、ビジネスで成果を出すための本質、そして新たな価値を創造する情熱に満ちていました。小手先のテクニックではなく、人間の本能や物事の本質を見抜くことの重要性を改めて感じさせてくれます。

森岡さんの言葉は、マーケターやビジネスパーソンはもちろん、変化の時代に少しでも前向きに進みたいと願うすべての人にとって、大きな勇気とヒントを与えてくれるはずです。ぜひ動画本編をご覧いただき、森岡さんの熱量と深い洞察に直接触れてみてください。きっと、あなたの思考に新たな視点が加わり、明日への活力が湧いてくることでしょう!

この動画、見るべき?5段階評価

  • マーケティングの”本質”を学びたい:★★★★★(コンセプト作りや消費者理解の極意が満載!)
  • 世の中の動きやメディアの未来を知りたい:★★★★☆(森岡氏ならではの鋭い分析が光る!)
  • 森岡さんの熱い想いと挑戦に触れたい:★★★★★(ジャングリアの話は必見!エネルギーをもらえます!)

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