会社の近くや街中で「〇〇商工会議所」「△△商工会」といった看板を目にすることがありますよね。「なんとなく知ってはいるけど、実際どんな組織で、入会すると何かいいことあるの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
特に、これから事業を始めようとしている方や、すでに事業を営んでいる個人事業主・小規模事業者の方にとって、商工会議所(商工会)は実はメリットだらけの頼れる存在かもしれません!
このYouTube動画では、脱税理士として活躍する菅原氏が、自身の経験も踏まえながら商工会議所のメリット・デメリット、そして特に注目すべき「マル経融資」について詳しく解説しています。この記事を読めば、あなたも商工会議所の魅力が分かり、入会を検討したくなるはずです!
そもそも商工会議所(商工会)ってどんなところ?
まずは基本から。商工会議所や商工会は、その地域内での商工業の振興や地域社会の発展を目的とした、非営利の経済団体です。全国各地に設置されており、経営に関する相談や支援、情報提供、交流の場の提供など、様々な活動を行っています。
全国にある身近な存在
動画でも触れられているように、「商工会議所」と「商工会」という名称の違いは、主にその地域の人口規模によるものです。比較的大きな市などには「商工会議所」が、町村部などには「商工会」が設置されていることが多いですが、基本的な役割や提供されるサービスはほぼ同じと考えて良いでしょう。菅原氏も、三重県鈴鹿市や愛知県名古屋市で会員だった経験があるそうです。
気になる会費は?
「入会するとなると、会費が高いんじゃ…?」と心配になるかもしれませんが、ご安心を。入会金は数千円程度、年会費も地域によって差はありますが、年間1万円~3万円程度が相場と、比較的リーズナブルな設定になっています。この会費で得られるメリットを考えると、十分に元が取れる可能性が高いと言えるでしょう。
入って損なし!? 商工会議所会員のメリット5選
では、具体的に商工会議所(商工会)の会員になると、どんな良いことがあるのでしょうか?動画で語られている主なメリットを5つご紹介します。
1. 学びの宝庫!セミナー・講演会に参加できる
会員向けに、経営、税務、IT活用、マーケティングなど、様々なテーマのセミナーや勉強会が頻繁に開催されています。中には、著名な経営者や専門家が講師として登壇することも!菅原氏自身も、社会人1年目に商工会の「創業塾」に参加し、そこで経営を学んだ経験が今の活躍に繋がっていると語っています。
最新のビジネス知識を学んだり、経営スキルを磨いたりする絶好の機会となるでしょう。
2. 繋がりが広がる!ビジネス交流・マッチングの機会
会員同士が集まる交流会や懇親会なども開催されます。異業種の経営者と情報交換をしたり、新たなビジネスパートナーを見つけたりするチャンスが広がります。ビジネスマッチングのサポートを受けられる場合もあり、販路拡大や協業に繋がる可能性も秘めています。
3. 専門家に無料で相談できる!(ただし注意点も…)
経営上の悩みや課題について、税理士、中小企業診断士、司法書士、弁護士といった専門家に無料で相談できる機会が設けられています。これは非常に心強いサポートですよね。確定申告の時期には、無料の相談会が開かれ、申告書の作成をサポートしてくれることもあります。
ただし、動画では注意点も指摘されています。無料相談を担当する専門家の質にはバラつきがあるということ。菅原氏の経験では、創業間もない経営者に対して「事業を畳むことも考えた方がいい」といった心無いアドバイスをする税理士もいたそうです…。
もちろん素晴らしいアドバイスをくれる専門家も多いですが、「誰に相談するか」は非常に重要です。過度な期待はせず、あくまでセカンドオピニオンを得るくらいの気持ちで利用するのが良いかもしれません。
商工会議所青年部(YEG)とは?: 商工会議所の中には、45歳くらいまでの若手経営者が集まる「青年部(YEG: Young Entrepreneurs Group)」という組織があることが多いです。YEGは活発に勉強会や交流会を開催しており、若手経営者同士のネットワーク作りに役立ちます。菅原氏も、YEG主催の勉強会に講師として呼ばれることが多いそうです。
4. 補助金や共済の手続きもサポート
国や自治体が実施する補助金や助成金の申請について、相談に乗ってもらえたり、場合によっては書類作成のサポートを受けられたりすることもあります。情報収集だけでも非常に助かりますよね。
また、個人事業主や小規模企業の経営者にとって重要な「小規模企業共済」や「経営セーフティ共済(倒産防止共済)」の申し込み手続きも、商工会議所(商工会)で行うことができます。銀行窓口だと担当者が制度をよく理解していないケースもあるようですが、商工会議所なら専門知識を持った職員が対応してくれるため、スムーズに手続きを進められるでしょう。
5. 【最大のメリット】噂の「マル経融資」が利用できる!
そして、動画で菅原氏が「最大のメリット」として強調しているのが、「マル経融資(小規模事業者経営改善資金融資)」を利用できることです。これは、商工会議所(商工会)の推薦に基づいて、日本政策金融公庫から融資を受けられる制度です。
ここがスゴイ!「マル経融資」を徹底解剖
創業者や小規模事業者にとって、資金調達は大きな課題の一つ。マル経融資は、その課題を解決する強力な味方となり得ます。その驚くべきメリットを見ていきましょう。
低金利・無担保・無保証で最大2000万円!?
マル経融資の最大の魅力は、無担保・無保証で融資を受けられる点です。しかも、融資限度額は最大2000万円(※運転資金・設備資金合わせて)。さらに、金利も日本政策金融公庫の通常の融資制度(基準利率)よりも低く設定されており(動画では約0.5%低いと解説)、返済期間も運転資金7年以内、設備資金10年以内(据置期間2年以内)と、非常に有利な条件となっています。
公庫の通常融資とは「別枠」で借りられる!
「すでに日本政策金融公庫から融資を受けているんだけど…」という方もご安心ください。マル経融資は、公庫の通常の融資枠とは別枠で利用できます。つまり、すでに公庫から借り入れがある場合でも、追加でマル経融資を申し込むことが可能なのです。これは資金繰りを考える上で非常に大きなメリットですね!
審査に通りやすいってホント?
マル経融資は、商工会議所(商工会)の経営指導と推薦に基づいて行われます。そのため、日本政策金融公庫としても、商工会議所のお墨付きがある案件は断りにくく、審査に通りやすい傾向にあるとされています。動画では「ほぼ通る」とまで言及されています。もちろん事業計画の内容次第ではありますが、通常の融資に比べてハードルが低いのは間違いなさそうです。
マル経融資を受けるための条件は?
こんないいこと尽くしのマル経融資ですが、利用するにはいくつかの条件があります。
- 対象者:商工会議所(商工会)の経営指導を受けている小規模事業者(常時使用する従業員数が商業・サービス業では5人以下、製造業その他では20人以下など)。個人事業主も対象です。
- 経営指導期間:原則として6ヶ月以上、商工会議所(商工会)の経営指導を受けていること。(ただし、経営指導といっても、セミナー参加やちょっとした世間話程度でもカウントされる場合があるようです)
- 税金の納付:所得税、法人税、事業税、都道府県民税などの税金を原則として完納していること。
これらの条件を満たせば、商工会議所(商工会)に推薦状(のようなもの)を発行してもらい、日本政策金融公庫に融資を申し込む流れとなります。
資金調達の裏ワザ?: 動画では、まずマル経融資を使わずに日本政策金融公庫から直接融資を受け、さらにお金が必要になったら商工会議所の会員になってマル経融資を受ける、というステップを踏むことで、より多くの資金を調達できる可能性も示唆されています。また、公庫からの融資は銀行口座に振り込まれるため、メインバンクの預金残高が増え、銀行からの信用度が上がり、結果的に銀行からの追加融資も引き出しやすくなるという副次的な効果も期待できるかもしれません。
デメリットや注意点はある?
メリットが多い商工会議所(商工会)ですが、いくつか注意しておきたい点もあります。
無料相談の落とし穴? 専門家の「質」に注意
先にも触れましたが、無料で利用できる専門家相談は大変魅力的ですが、担当する専門家によってアドバイスの質に差がある可能性があります。期待していたような具体的なアドバイスが得られなかったり、場合によっては的外れなことを言われたりするケースもゼロではありません。あくまで一つの意見として捉え、最終的な判断は自分自身で行うことが重要です。
積極的な活用がカギ
商工会議所(商工会)は、会員になれば自動的に全てのメリットを受けられるわけではありません。セミナーや交流会への参加、相談窓口の利用など、自ら積極的に活用していく姿勢が大切です。年会費を払っているだけでは、宝の持ち腐れになってしまう可能性もあります。
創業者・小規模事業者は入会検討の価値大!
いかがでしたか? 商工会議所(商工会)は、年会費以上の価値あるサポートやメリットを提供してくれる、特に創業者や小規模事業者にとって非常に心強い存在であることがお分かりいただけたかと思います。
学びの機会、人脈形成、専門家への相談、そして何より「マル経融資」という強力な資金調達手段。これらを活用しない手はありません。もちろん、メリットを最大限に活かすためには積極的な関与が必要ですが、事業を成長させる上で大きな助けとなるはずです。
「まだ会員になっていない」という方は、ぜひ一度、お近くの商工会議所・商工会のウェブサイトをチェックしたり、問い合わせてみてはいかがでしょうか? きっとあなたのビジネスの発展に繋がるヒントやサポートが見つかるはずです。
この動画(記事)を見るべきかどうか?
- 起業したばかり、またはこれから起業する予定だ:★★★★★
- 小規模事業者・個人事業主で経営の悩みがある:★★★★☆
- 有利な条件で融資を受けたいと考えている:★★★★★
あなたの事業の成長を、商工会議所(商工会)が後押ししてくれるかもしれません!
コメント