皆さん、英語学習で「as」という単語に頭を悩ませていませんか? 「as」には「〜として」「〜の時」「〜なので」など、たくさんの意味があって、覚えるのが大変だと感じている方も多いでしょう。でも、ご安心ください!
今回は、そんな「as」の謎を解き明かし、もう二度と苦手意識を持たないで済むように、その本質と使い方を徹底的に解説していきます。もしかしたら、あなたが今まで間違った英語の勉強法をしていたことに気づくかもしれませんよ!
5段階評価:「as」をマスターするメリット
「as」を正しく理解し使いこなせるようになると、あなたの英語力は飛躍的に向上します。複雑な文章もスッキリと理解できるようになり、英語での表現の幅もグッと広がります。今まで「as」でつまずいていた時間が、きっと英語学習の楽しさに変わるでしょう!
- 多義語の理解力向上: ★★★★★
- 英文読解のスピードアップ: ★★★★★
- 正確な英語表現の習得: ★★★★☆
「as」が劇的に分かる! コアイメージと学習法
多くの英語学習者が「as」に苦手意識を持つのは、その意味の多さに圧倒されてしまうからです。「様態」「時」「理由」「比例」「比較」「譲歩」…これら全てを丸暗記しようとしていませんか? それがまさに、英語の勉強法を間違えている可能性が高いサインです。単語を学ぶ上で本当に大切なのは、その単語が持つ「コアイメージ」を掴むことなのです。
「as」のコアイメージは「ニアリーイコール(だいたい同じ)」
今回の「as」のコアイメージは、ズバリ「ニアリーイコール(だいたい同じ)」です。このシンプルなイメージさえ頭に入れておけば、たくさんの意味に派生していく「as」をグッと理解しやすくなります。
例えば、「He works as a hotel chef.」という文を考えてみましょう。「as」の部分に「イコール」を当てはめてみてください。「彼はホテルシェフとイコールで働く」。つまり、「彼はホテルシェフとして働いている」という意味になります。ね、簡単でしょう? このように、「ニアリーイコール」のイメージを持つことで、「as」の様々な意味が自然と繋がっていくのです。
豆知識: 英単語の多くは、一つの核となるイメージから派生して多様な意味を持つようになります。例えば、「get」も「得る」というイメージから、「着く」「なる」「理解する」など、様々な意味に広がります。コアイメージを意識することは、単語学習の効率を大幅にアップさせます。
例文で確認する「as」の多様な意味
「as」のコアイメージ「ニアリーイコール」を意識しながら、具体的な例文を見ていきましょう。
1. 様態:「〜として」
- He works as a hotel chef.
彼はホテルシェフとイコールで働く → 彼はホテルシェフとして働いている。
この場合、「彼」と「ホテルシェフ」が同等であることを「as」が示しています。
2. 時:「〜の時/〜するにつれて」
- As a child, I lived in America.
子供とイコールで、私はアメリカに住んでいた → 子供の時、私はアメリカに住んでいた。 - As I entered the room, he threw a ball.
私が部屋に入ることとイコールで、彼はボールを投げてきた → 私が部屋に入った時、彼はボールを投げてきた。
これらの例文では、時間的に「同時」であることを「as」が表しています。
- As time passed, the problems came up.
時間が経過することとイコールで、問題が現れた → 時間が経過するにつれて、問題が現れた。
これは「比例」の意味合いも持ち、「時間が進むのと同時に問題も発生する」という関連性を示しています。
3. 理由:「〜なので」
- As it was raining, he canceled the appointment.
雨が降っていたこととイコールで、彼は約束をキャンセルした → 雨が降っていたので、彼は約束をキャンセルした。
この「as」は、雨が降っていたことが原因となり、約束をキャンセルしたという結果に繋がっていることを示します。「ニアリーイコール」のイメージだけだと「理由」に行き着かないかもしれませんが、これも「as」が持つ許容範囲に含まれる意味なのです。
「as」の意味の全体像を把握する意義
「ニアリーイコール」のイメージでほとんどの「as」は理解できます。しかし、なぜ冒頭で挙げた「様態、時、理由、比例、比較、譲歩」の6つの意味を確認する必要があるのでしょうか? それは、「as」が持つ意味の「許容範囲」を把握するためです。
「as」のコアイメージは「だいたい同じ」ですが、そこから派生する意味には「悪ノリ」と「許容範囲内のノリ」があります。例えば、「雨が降っていたけれど約束をキャンセルした」という逆説的な意味は、コアイメージからは大きく逸脱した「悪ノリ」とみなされます。「as」は逆説の意味では使われません。
しかし、「雨が降っていたので約束をキャンセルした」という「理由」の意味は、「ニアリーイコール」の「許容範囲内」とされています。このように、「コアイメージ」で大まかな意味を掴み、その上で「全体像」を確認することで、どこまでが「as」の「許容範囲」なのかを理解し、不適切な「悪ノリ」を排除することができるのです。丸暗記ではなく、「頭の片隅に置いておく」程度の理解で十分ですよ。
例外的な使い方:譲歩の「as」
「as」のほとんどの用法は「ニアリーイコール」の原則で説明できますが、一部例外もあります。それが譲歩の意味の「as」です。例えば、
- Young as he is, he can run faster than me.
彼は若いが、私よりも速く走ることができる。
この場合、「as」は「〜だけれども」という逆説的な意味合いを持ちます。これは「ニアリーイコール」のイメージからは少し離れていますよね。では、どうやってこの例外を見分けるのでしょうか?
この譲歩の「as」は、「形容詞 + as + 主語 + 動詞」という特殊な語順をとることが特徴です。例文のように、「Young (形容詞) + as + he (主語) + is (動詞)」という形になっていたら、譲歩の意味だと判断できます。これは倒置形の一種と考えると分かりやすいでしょう。このように、原則と例外をしっかりと区別して覚えることが、効率的な学習に繋がります。
「as」を使った重要熟語をマスターする!
最後に、「as」を使った重要な熟語をいくつかご紹介します。これらを覚えれば、大学受験レベルの「as」は完璧です。ぜひスクリーンショットを撮って、定期的に見返してくださいね。
- as a matter of fact: 実際のところ
- as for 〜: 〜については
- as if / as though 〜: まるで〜のように
この節の中には仮定法過去が使われることが多いので注意が必要です。
as long as と as far as の違い
「as long as」と「as far as」はどちらも「〜する限りでは」と訳されますが、使い分けが必要です。
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- as long as: 時や条件に関して「〜する限りでは」「〜である限りは」
「long」が「長い」という意味を持つことから、「時間的に長い間」や「〜という条件が続く限り」というイメージで捉えると良いでしょう。
- as long as: 時や条件に関して「〜する限りでは」「〜である限りは」
例: As long as you study hard, you’ll pass the exam.(一生懸命勉強する限り、試験に合格するだろう。)
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- as far as: 範囲や程度に関して「〜する限りでは」「〜に関する限りでは」
「far」が「遠い」という意味を持つことから、「手の届く範囲」や「〜という範囲内」というイメージで捉えると理解しやすいです。
- as far as: 範囲や程度に関して「〜する限りでは」「〜に関する限りでは」
例: As far as I’m concerned, it’s a good plan.(私に関する限りでは、それは良い計画だ。)
この時や条件、範囲や程度の区別は非常に重要なので、しっかりと押さえておきましょう。
-
- as good as 〜: 〜も同然だ/ほとんど〜だ
直訳すると「〜と同じくらい良い」ですが、転じて「〜も同然だ」という意味になります。
- as good as 〜: 〜も同然だ/ほとんど〜だ
例: He is as good as dead.(彼は死んだも同然だ。)
もう「as」は怖くない!
いかがでしたでしょうか? 「as」は決して難しい単語ではありません。「ニアリーイコール(だいたい同じ)」というコアイメージをしっかりと持ち、その意味がどこまで広がるのかを「全体像」として把握し、そして一部の「例外」を個別に覚える。このシンプルな学習法を実践すれば、あなたはきっと「as」を完全にマスターできるはずです。
この考え方は「as」だけでなく、他の多義語にも応用できます。ぜひ今回の内容を参考に、あなたの英語学習をさらに効率的で楽しいものにしてくださいね。
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